
ガイドの吉田さんが悩める現代人にお勧めするのは以外にも仏像の宝庫だという目黒です。
では、マニアックな寺町散歩へと出かけてみましょう。

目黒のお寺の中心ともいえるのが『目黒不動』です。
こちらに祀られている不動明王は仏の敵なるものを怒りの力で導き救済するため、怖い顔をしています。ご利益も絶大で、江戸庶民にも大人気だった仏様です。
また、広い敷地内にはお堂が点在し、それぞれに“守り本尊”が祀られています。守り本尊とは、生まれ年によって決められた、あなたを集中的に守る使命を持った仏像のこと。それだけ効果もあるので、ぜひ自分の守り本尊を探して拝んでいきましょう。
代わって、チベットの香り漂う『安養院』です。
こちらの地下にある北インド・チベット美術館は、絢爛豪華なチベット密教の仏像や曼荼羅が堪能できる貴重な施設。
仏像の面白さの一つは、細部まで見ることでその仏像が持つ意味が見えてくることです。
例えば、病気を治してくれる仏様の薬師如来像は、よく見ると手に薬瓶を持っています。
気に入った仏像があれば、その仏像が持つ意味や歴史を自分で調べてみるのもいいでしょう。
そして現代的な建物で、一見お寺とは思えないのが『羅漢寺』です。
「1つ1つの仏像に1つ1つのストーリーがある」との吉田さんの言葉通り、羅漢堂に入ると
羅漢さん一人一人が教えを投げかけてくれています。
ひたすら咲く花のように無心に生きる 解空定空尊者
信頼はこの上ない宝 宝憧尊者
自分が笑えば相手も笑う 頂生尊者 ……
これらの教えを読んでいるだけで、自分を省みて、少しは前に進める気がしてきませんか。
ぜひじっくりとまわって、あなたへの教えを投げかける羅漢さんを探してみてください。
また、本堂にはベンチもあるので、流れているお釈迦様の説法に耳を傾けながら、ゆっくりと自分と向き合ってみてはいかがでしょう。
さて、目黒にはこのほかにも通称「たこ薬師」(たこが福を吸い寄せる)と呼ばれる『成就院』や、こちらも石像の羅漢さんが有名な行人坂の『大円寺』など、狭い範囲に見所の多いお寺が集まっています。
お寺をめぐることでご利益を受けるだけでなく、今までのイメージとは違った町の表情が見えてくるのも、寺町散歩の醍醐味の一つですね。
取材協力・写真:吉田さらら 氏
寺旅研究家“吉田さらさ”と行く韓国仏教「潅仏会」の旅
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